サピックスと言えば、御三家への圧倒的な合格実績をあげています。
有名進学塾は数多くありますが、実績・実力共に間違いなくトップクラスの進学塾です。
管理人も、こちらで算数を教えていましたが本当にレベルの高い進学塾でした。
当ページでは、そんなサピックスの特徴と、サピックスに通っているお子さんの家庭教師の
利用状況について、管理人の知る限りの情報をお伝えしたいと思います。
:目次:
1:サピックスの教材について
2: サピックスの授業ペースについて
3: サピックスのフォロー体制について
4: サピックスのクラス替えテストについて
5: サピックスに通っている子のレベル
6: 費用対効果の低いプリバート
7: プリバートよりも家庭教師を選ぶご家庭
8: まとめ
1:サピックスの教材について
サピックスのテキスト教材は良く練られており良質なのですが、
解説が不十分なものが多くあり、特に算数では顕著です。
これは、解説を少なくすることで、自分で考えるという習慣をつけさせる為に
意図的に行っていることなのですが、お子さんによっては授業で解説を聞いても
分からず、そのままになってしまうというデメリットもはらんでいます。
しかも、サピックスのテキスト教材は膨大な量なので、全て完璧にしようと思うと結局は
消化不良のまま受験に突入といったことになりかねません。真面目なお子さんほど、
そういった悪循環に嵌りやすい傾向にあるので注意が必要です。
2: サピックスの授業ペースについて
サピックスはカリキュラムの進行速度が速く、教材の種類も多く膨大です。
カリキュラムに関しては、5年生で中学受験の入試範囲の全単 元をいちど完了し、
6年生からは実践的な授業内容に突入します。そのため、5年生で習得しなければ
ならない内容も多く、「5年生になった途端ついていけなくなった」というお子さんが
かなり出てきます。
サピックスのこの授業スタイルは「スパイラル方式」と言われるもので、一度習った
学習分野が時間を置いて再登場するという螺旋構造をベースにしたものです。
初めは基礎、2回目は応用、3回目は実践といった感じで難易度が上がっていきます。
管理人がお子さんとテスト問題を解きなおす中で実感したのは、サピックスの生徒は
「応用問題は解けているが基礎問題でミスしている」といったパターンが多いことです。
この原因は、おそらく授業のスピードが速く基 礎が習得できていないまま発展問題を
始めてしまったため、基礎となる計算問題がおろそかになった為だと思います。
3: サピックスのフォロー体制について
授業ペースは非常に速いわりに、授業以外でのフォローが薄いのが、
良くも悪くもサピックスの特徴と言えます。
そのため、サピックスでは、プリバートやオプション講座などのサポートを利用するか
家庭教師を依頼している生徒が大半です。(家庭教師を付けることを秘密に
しておきたいご家庭は多い反面、管理人のところにはおすすめの家庭教師センターを
教えてほしいといったご相談は多く受けました。)
ダブルスクールも家庭教師もつけずに、塾一本でサピックスのテキスト教材を消化できる子は
ほんの一握りなので、サポートを受けることはわりと普通のことです。
4: サピックスのクラス替えテストについて
サピックスには、月に一度行われる「マンスリーテスト」と、年に3回行われる
「組み分けテスト」があります。「マンスリーテスト」で良い結果を出すことが
クラスアップの条件です。このテストは1ヶ月間の授業内容に沿った範囲での
問題が出題されるので、しっかりと復習すれば点はとりやすいと言えます。
但し、受験直前期の6年生後半からは出題範囲が特に決められていない
実力テストになります。
一方、「組み分けテスト」はマンスリーテストと異なりクラス変動に制限がありません。
つまり、マンスリーテストで頑張ってクラ スを上げていっても、このテストで悪い結果を
出すと一気に下位クラスに落とされてしまいます。また「組み分けテスト」は、これまで
塾で習った全範囲が対象なので、純粋にお子さんの学習成果とも言えます。
サピックスのトップクラスで生き残っていくには、このテストに照準を合わせて
日々の学習に取り組んでいく必要があります。
5: サピックスに通っている子のレベル
サピックスにの合格実績がずば抜けている理由のひとつは、
「サピックスに通っている周囲のお子さんのレベルが高い」ことが挙げられます。
サピックスの偏差値を見ればよく分かるのですが、同じ中学の合格ラインの偏差値が他の
進学塾よりもだいぶ低く設定されています。そのため 、「サピックスの偏差値60の中学は
は他では50に相当する」といった声も大げさではありません。
もともと学力の高いお子さんが多い塾に、学年が上がることに厳しくなる入室基準を
突破してきた優秀なお子さんが更に加わるので、必然的に塾全体のレベルが上がります。
6: 費用対効果の低いプリバート
サピックスには、サピックスグループが運営している「プリバート」という準拠個別塾が
あります。殆どの校舎には、このプリバートの教室が隣接しており、おそらく半数以上の
サピックス生は通っていると思われます。
プリバートには、サピックスの教材が全てそろっており、また校舎との連携も取れているので
良いと思われがちですが、期待 したほどの学習成果が得られない生徒もいます。
というのも、プリバートの指導スタイルは「生徒2人に対して先生1人」であり
1コマ60分なので1人の生徒に教えられる時間は約25分ほどです。
(先生は授業中にコンタクトという報告書作成に10分ほど費やします)
また、2名の生徒さんの学年や学力などの条件も基本バラバラなので、効率的に
教えることはできません。更に、授業料も「小学6年生で1コマ60分5,000円」
なので、決して安くはなく、家庭教師とあまり変わらないと言ってよいでしょう。
つまり、1対1の個人指導と比べて約40〜50%ほどの効果しか見込めません。
また、プリバートではサピックスの認めた教材しか使用できないので、市販の問題集などで
分からないところを質問できないといった点もデメリットと言えます。
7: プリバートよりも家庭教師を選ぶご家庭
上記の理由もあり、プリバートをやめて1対1の家庭教師を選択するご家庭も一定数います。
(管理人の感触では、塾全体の2〜3割の生徒は家庭教師を付けていると思われます)
料金もプロ家庭教師を依頼したとしても、リーズナブルな家庭教師センターであれば
1時間あたり5,000円〜6,000円程で済ますことができます。
また、中学受験ドクターのように、サピックス出身の講師が多数在籍しているような
家庭教師センターもありますので、サピックスの授業・テキスト教材には精通しており
安心と言えます。
8: まとめ
いかがでしたでしょうか。
サピックスの生徒の大半は、ダブルスクールまたは家庭教師を利用しています。
どちらがお子さんに合っているかは、実際に利用してみないと何とも言えないのですが、
1対1でじっくり丁寧に指導を受けたいのであれば家庭教師を推奨します。
中学受験は「親の受験」と言われるほど、親御様のサポートが重要になってきます。
ですから、ぜひお子さんと一丸になって志望校合格に向けて頑張ってみてください。